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バッハを中心とするクラシック音楽についてどんどん書き込んでください。
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過去記事 <<(全1000件)>>

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 06/06 21:05 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。暑い毎日が続きますけれど、お元気ですか? まあ私もなんとか、仕事とか勉強もやってます。

このあいだから、いろいろと音楽を聞いてたのですが、グルックのオルフェオは毎日頭の中を流れていますし、バッハはちょっと遠のきつつもあるのですが、ちょっとバッハも聞いて見ました。


【今日の音楽】


●バッハ/管弦楽組曲第1番ハ長調BWV1066

ヘルムート・ヴィンシャーマン指揮 ドイツ・バッハ・ゾリステン

1970代/プロミネント 

この一連のドイツ・バッハ・ゾリステンによる軽やかなバッハ演奏をちょっと気に入ってます。重厚・強靭好きな、私ですが、こういう演奏も実は好きですね。やはりドイツ・バッハ・ゾリステンは素晴しい演奏をしますね。彼らが来日したとき、確かヴァイオリンはバルヒェットで、通奏低音はクルト・トーマスだったらしいですから仰天しますね。過去の録音を見てましても、チェンバロ協奏曲ではジョージ・マルコムとか、ピヒト=アクセンフェルトのような名手とやっていますし、さすがヴィンシャーマンという人はすごい人ですね。



From juncoop To at 2006 06/04 12:32 編集 返信

今日の音楽

皆さん、毎度です。お休みなのでゆっくりしてます。ヨメからダークネスというロックバンドの音楽を聴かされたのですが、まあまあですね。クィーンを意識したバンドらしいが、斬新さとか、あまり感じないし、80年代とかとあまり変わってない感じもしました。ハードロックでもやはり旋律重視しますし・・。

一方、バレンボイム指揮とピアノによるベルリン・フィルのライブ録画で、モーツアルトのピアノ協奏曲第22番はいいですよね。特に第3楽章は有名なんですが、とても垢抜けていますね。22番はこれからもよく聞いていきたいと思いました。ピアノ協奏曲でも私は一番20番が好きなんですけれど、この22番も目立ちませんがなかなか名曲で明るいですよね。


【今日の音楽】


●バッハ/管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068

ヘルムート・コッホ指揮ベルリン室内管弦楽団

1974年/ドイツ・シャルプラッテン

この演奏もかなり古くなったのですが、正統派の演奏ですね。聞いていて安心感はあります。序曲をはじめアリアも美しいですし、ガボット・ブーレ・ジークも輝かしいですね。輝かしいようでどこか東ドイツらしい渋い音色でもありますね。こういう演奏は今はほとんど聴けないので貴重でもあります。コッホの指揮するバッハは少ないのですが、とても名演だと思います。しかし彼が指揮するヘンデルはあまり好きではありませんね。なぜだろう? メサイアとか水上の音楽とか数多くのオラトリオを録音していますが、どうもリヒターやコレギウムアウレウムとか、他に名演があるので、あまり目立たないものがありますね。


●バッハ/ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049

ヘルムート・ヴィンシャーマン指揮ドイツ・バッハ・ゾリステン

アルテンブルガー(vn)ブーケ、ハウヴェ(bf)

1975〜80年代/プロミネントLASER LIGHT

この演奏はとても軽く演奏されたモダン楽器による4番なんですけれど、以前skunjp氏からもお勧めがありまして、とてもいい演奏だと思いますね。録音もすごく鮮明ですし、優雅な演奏でもあります。最近、バッハ・ゾリステンの組曲とブランデンブルク全曲が安価で発売されていますが、軽くてリラックス出来るモダン楽器の演奏がお好みでしたら絶対お勧めですね。確か1000円もしなかったと思います。


From juncoop To at 2006 06/03 21:36 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。お休みですが、ゆっくりとお休みになっていますか? 暑くなってはいるもののもうすぐ梅雨入りでまた湿気て蒸し暑くなりそうですね。毎年の話ですが、やですよね。

skunjpさん

女ごころですか・・・一生かかっても私にはわかるのかどうかですね。笑。でもなんとなくわかってます。

今日は、2006年のベルリンフイルとバレンボイムがプラハでモーツアルト演奏を開いた演奏会を見ています。バレンボイムも髪の毛が薄くなって、年取りましたね! バイロイトでトリスタン振っていたのですから、この人も多才な方ですね。平均律とかも弾きましたしね。

それから、ヘンデルのロデリンダは全部通しで見ました。まだピンと来ないですけれど、この歌劇も見るほどに味が出てくることを期待したいですね。 ところで、ボルトン指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団なんですが、ボルトン自身がチェンバロコンティヌオも兼務していて格好いいですよね。リヒターを思い出します。このボルトン、今後もバイエルンオペラでバロック歌劇をどんどんやってほしい人ですね。オーケストラなんですけれど、モダン楽器主体なんですが、リュートかテオルボみたいな楽器も弾いていましたし、音色が古楽器ぽかったですね。古楽器奏法をかなり意識した演奏でした。ヘンデルの歌劇はリナルドとジュリアス・シーザーのDVDをなんとか手に入れたい。リヒターのジュリアス・シーザーが以前LPであったのですが、CD化されることを期待したい。

一方、ボロディン弦楽四重奏団によるボロディンの1番なんですが、泣けますね。特に第一楽章は甘いです。ボロディンらしい甘く切ない音楽ですね。もちろん第2番は素晴しいですね。

鈴木雅明氏によるバッハのBWV51はまずまずの出来ですね。BWV1127で少し戸惑いましたが、いつ聞いても鈴木氏の演奏はよろしいございます。

さて勉強の方も進めないと、10月に提案書の締め切りがあるし1月には試験があるし・・・まだまだあると思ってはいけませんずら・・。


From Skunjp To at 2006 06/02 17:10 編集 返信

女ごころ

奥様は疲れて帰ってきて、きっとさみしいんだと思いますよ。「音楽を聴くのではなくて、私の話を聞いて、私の相手をして…」って感じじゃないでしょうか。…あ、生意気な事を言ってしまいました。

でも主人も疲れていて音楽で心を癒したいんですよね。

※しかし相当頑張っておられますね、juncoopさん。うちに帰ったら、とにかくダラダラ過ごしたい私としては頭が下がります。

ちなみに、うちの奥さんは音楽を聴きません。だからバッティングだけはしません。私が何をガンガンかけていようが平気です。

しかし、うちの奥さんは台所仕事をしながらよく歌を歌いまして、その歌が気分の高揚とともに、だんだんピッチ(音程)が上がっていくのだけは堪りません。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/31 21:25 編集 返信

今日の音楽ではなくて、世間話・・。

皆さん、こんばんは・・、暑くなってきましたね。雨よりはいいのですが。

最近は公私共に忙しくなってまして、仕事では安易に片付かない課題が山積みでございます・・。プライベートではFPの提案書の作成がありまして、これまたキャッシュフロー表とか手間がかかるので、大変です・・。でも家に帰ったら放心状態というか、ボーとせざるを得ません。疲れますね・・。

家に帰ると、後から会社から帰ってくるヨメにいろいろと苛められますし、気も休まりませんね。
ヨメの場合、仕事先でいろいろとあるので、帰ってから晩御飯の仕度とか大変なのはわかるのですが、私が音楽を聴いてると、大声でなにか歌ってみたり、安らいでいる私に、いろいろとちょっかいを出してくるので困っております。私は疲れていてそっとしておいて欲しいのですがね。

ヨメはバッハとかクラシック音楽を理解してくれませんので、全く趣味も違いますし、なぜ一緒になったのか不思議に思うことがありますね。価値観も全く違いますし。まあヨメに対するボヤキはこれくらいにしておきます。

ところでヨメがいい音楽だと、評価してくれた作品は以下の通りです。

●ボロディン/弦楽四重奏曲第2番 夜想曲

●バッハ/カンタータ第147番コラール「主よ人の望みの喜びよ」

●ルパート・ホームズ/スピーチレス


聞きたくないと言われた音楽は以下の通り

●バッハ/マタイ受難曲

●五輪真弓/少女

●マーラー/交響曲第5番アダージェット


ちなみにヨメの好む音楽は以下の通り

●エアロスミス

●クイーン 他、ハードロックでやかましい音楽。

●AORの類。


ヨメは学生時代以前は、ピアノを弾いていたらしく、バッハについては平均律まで弾いたとのこと。それが、エアロスミスになぜなるのか?


以上、ヨメの不思議な点でした・・。






From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 05/31 17:43 編集 返信

bwv1127

いや〜これは本当に良い旋律ですね。

ガーディーナーも聞き飽きません。鈴木さんもナクソスのサイトで試聴しましたが、ガーディナー以上の名演だと思いました。

http://ml.naxos.jp/

このナクソス・サイトは、ナクソス他、BIS、ヘンスラー等のすべてのアイテムがCD並の良い音で試聴できますよ。ただし各アイテム30秒ですが… (^_^;)

さて、ボロディンですが良いですねー。
今朝あの旋律が頭から離れなくて口笛で吹いていました。



From juncoop To at 2006 05/31 00:35 編集 返信

BWV1127

はい skunjpさん・・・・同じ旋律が、12回も、48分間続きます・・・・汗。 この48分間を1回通しで聞いて、2回目聴く方がいるとなると、よっぽど忍耐強い方かと思います。
歌の通しを12回聞いたという感じですね。48分を12回すると一回4分あたりの短い歌になりますが、もちろん間奏も入ります。普通は歌としても聴けるのは2回までですね。それが12回! 弱る・・。

いいアリアなんですが・・・。汗

勉強の方は少し進めています。しかしロデリンダをまだ通して見ていない!

ところで、ボロディン泣けますね・・・。


From Skunjp To at 2006 05/31 00:13 編集 返信

BWV1127

junさん、鈴木さんのBWV1127ついに買われましたか!

この曲はガーディナーで持っていますが、こんな感じで40数分も続くとなれば、よっぽど良い演奏でないと聴けないでしょうね。


※それはそうと、お勉強の方は大丈夫ですか…? (^^;)

From juncoop To at 2006 05/29 20:18 編集 返信

今日の音楽

こんばんわ・・久々にCDやDVDを手に入れました。いつもこの時に小さな幸せを感じます・・・。笑

とうとう入りましたです・・鈴木雅明のBWV1127初聴!素晴しい!

★J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.30
・カンタータ第51番『すべての国よ、神を誉め讃えよ』 BWV.51
・頌歌『神と共にすべての事に当り』 BWV.1127

 ボーナス・トラック[CD層に収録]
・『結婚カンタータ』 BWV.210〜「歌たちよ」

 キャロリン・サンプソン (S)
 バッハ・コレギウム・ジャパン
 鈴木雅明(指揮)

頌歌『神と共にすべての事に当り』 BWV.1127 は弦が少し入るものの、ほとんど通奏低音伴奏なのですが、とても美しいです! とても安らぎます。これほんとにバッハなの・?と思うほど安らぎまして、苦悩とかあまり感じません。とても癒されます! お勧めですね! しかし48分間も繰り返し歌われるので、音楽の捧げ物のカノン以上に強烈ですね! 恐ろしい・・・。



★Alexander Borodin (1833 - 1887)
Quartet for Strings no 1 & no 2
• 演奏者 : Dubinsky Rostislav (Violin) Alexandrov Yaroslav (Violin) Shebalin Dimitri (Viola) Berlinsky Valentin (Cello)
• 楽団 : Borodin String Quartet

ボロディンの弦楽四重奏2番にはまってしまったので、ボロディン弦楽四重奏団による1番と2番、まとめて手に入れましたがな!


★・ヘンデル:歌劇『ロデリンダ』全曲

 ロデリンダ:ドロテア・レーシュマン(S)
 ベルタリード:マイケル・チャンス(C-T)
 エドゥイージェ:フェリシティ・パーマー(S)
 グリモアルド:ポール・ナイロン(T)
 ガリバルド:ウンベルト・キウンモ(B)
 ウヌルフォ:クリストファー・ロブソン(C-T)
 バイエルン国立歌劇場管弦楽団
 アイヴァー・ボルトン(指揮)
 演出:デイヴィッド・オールデン

またまたヘンデルの歌劇シリーズ第3弾!

「【ロデリンダ あらすじ】

7世紀のイタリア。ミラノの君主であるベルタリードはグリモアルド公に座を追われ、妻子を残して逃走、死亡説が流れるなか、残された妻ロデリンダは、グリモアルド公からのたび重なる求婚にも屈することなく、夫の生存を信じ、その帰還を待ちわびます。
 一方、死亡の噂をみずから流しつつ無事ハンガリーに逃げ延びていたベルタリードは、その地で体勢を立て直し、変装してひそかにハンガリーを発ち、首尾良くミラノへ戻ることに成功します。さて、かたくななロデリンダの態度に業を煮やしたグリモアルド公は、ついにロデリンダの息子を人質に取って婚姻を迫ります。ロデリンダが邪恋に狂った公の脅迫に屈するかにみえたそのとき、夫ベルタリードがあらわれて妻子を救い、公を退けてふたたび王座に就き、幸福な大団円を迎えます。」


勉強しないといけないのに、こんなに買っては、当分聞きこみです! まずい・・。


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/28 18:27 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。お休みはいかがお過ごしですか?5月も終わろうとしているのに、雨が続くようで寒いですね。弱る。まあ蒸し暑い梅雨よりも爽やかで過ごしやすいのですが。

リリングについてなのですが、リヒターとは対照的なのですが、やはりリリングの偉大なのはカンタータ全曲録音したことですね。彼の指揮するカンタータは解釈の良し悪しはあるにはあります。しかしリヒターとかヴェルナーが録音しなかった曲を録音してくれたということは貴重ですね。しかもモダン楽器による唯一の全曲録音です。古楽器による全曲録音は、ルーシンクしかありませんし、鈴木、コープマン、ガーディナーが果たして成し遂げるかどうかもわかりませんね。鈴木氏はたぶん成し遂げることでしょう。 リリングの場合、リヒターやヴェルナーに比べて、ロマン的傾向はないのですが、あっさりした演奏をする方ですね。しかもテンポは速めにとっています。例えば名曲のアリアが沢山あるのですが、リリングの場合、感動的に歌わせようとしたり、重厚さとかあまり感じられませんね。しかしBWV151とか149などのアリアはとても美しく表現しています。合唱はとてもいいですね。リリングは本当に合唱の扱いが上手いと思いますね。リリングで思うのは、バッハの初期カンタータの演奏がいいと感じます。例えばBWV4、21、80といった有名な作品は、トマスカントルに匹敵するような名演なので貴重です。リヒターのように熱く情熱的とは言えませんものの、逆に冷静な表現だなあと思いますね。宗教大作になると、ロ短調ミサとかマニフィカトのようなラテン系の音楽は素晴らしいのですが、両受難曲はリヒターにはなかなか迫るものがないのが惜しまれますね。
リヒターとの演奏で比較するとリヒターは合唱が激しい表現でちょっと堅い感じがあるのですが、リリングの場合、合唱がとても柔らかい表現です。その辺リリングを聞いてると優しい感じはありますね。

つづく


From Skunjp To at 2006 05/25 22:46 編集 返信

リヒターと受難曲の相性

junさん、受難曲についてはリヒターが不動の地位を占めると思います。リリングも受難曲についてはリヒターに比べて落ちます。

それは、「非日常の音楽」の最たる例である受難曲だからこそ、リヒターの音楽性が最高度に発揮される、ということなのでしょう。

マルコ受難曲の話題が出ていますが、コープマンはちょっと違和感がありますね。198番が出てこないし、コープマンが作曲したレチタティーヴォに至っては、様式的なズレが大きすぎます。

その点、グッドマンの方はかなり聴けます。イギリス人の中庸性というか、まともに復元しようという意図が見えて、音楽に無理があまりありません。

しかし、マルコ受難曲が発見されたら、これは大変に凄いことでしょうね。まあ、その可能性はほぼゼロでしょうが…

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/24 21:21 編集 返信

マルコ受難曲

マルコ受難曲は、コープマンが編集した版と、グッドマンによる演奏と両方聞いたのですが、従来の定説どおりとなるとグッドマンの演奏になりますね。

Ich_habe_genugさん

私が聞いた印象では、コープマンによる演奏はどうも無理があります。グッドマンの演奏を支持したいですね。やはり定説どおりでいきますと、カンタータ第54番と第198番には登場願わないといけません。コープマンは両方とも無視してしまいました。

216番が入っていたというのは、とても感動されたと思います。私もその事実は全く知りませんでした。
特にカンタータ第198番については葬送の音楽だけに受難曲色が大変色濃く出ている作品でして、冒頭合唱の苦悩は、まさにパッションそのものの合唱だといつか語りました。198番の受難としての見本のような演奏は、推薦盤のCDでも紹介しています、ヘルマン・シェルヘンによる演奏です。

そしてカンタータ54番の罪に抵抗せよのアリアが素晴しいですね。これがマルコに使われていたということが確かどうかは立証できませんが、好きなアリアだけに、そうであってほしいと願ってます。しかし残念ながらマルコ受難曲は消失したのです!

でもいつかマルコ受難曲が発見されることを待ちたいですね。
ルカ受難曲については他人の作品でありバッハがライプツィヒで演奏したということらしいです。これは全くバッハの作品ではないらしいですね。惜しいことです。


From juncoop To at 2006 05/24 21:11 編集 返信

カール・リヒター

皆さん、こんばんわ。なんとか勉強もやってます。ますます暑くなりそうですね。しかし梅雨前なので爽やかな風が吹きます。

skunjpさん
リリングの文章有難うございます。リリングとリヒターはあまりにも対照的な表現なので、私はこの件についてはかなりの長文になってしまいそうです。全く違った演奏ですね。私はリヒターの非日常的という表現は全くそのとおりだと思います。リヒターの表現は、バッハ演奏の歴史において、衝撃的な歴史的事件ではないでしょうか! それは、メンデルスゾーンがマタイ蘇演をしたことによって、バッハ復興となったいう革命的な史実に次ぐ出来事ではないかと大袈裟なんですが、思ってます。

マタイ受難曲を20世紀後半において、世界のクラシック音楽界やファン層を魅了した理由は実はリヒターだと思っています。それは歴史的名盤ともいえる1958年のリヒターの第1回録音ですね。もちろん30年代にはメンゲルベルクによる名演もあるのですが、これはかなりロマン的が濃いものでした。これはそれまでのバッハのマタイ演奏の伝統だったのかもしれません。

しかしリヒターによってそれは一新され1つのスタイルが確立されました。その表現を真似する指揮者はなかなかいないのですが、

それは「やっぱり、この人は神の子であった。」という合唱がそのことを代表していますね。こういう表現を誰が過去・現代においてしたでしょうか!? リヒターだけです。

譜面を見ると、63曲b「Due chori in unisono」このわずかの3小節の楽譜にだけの話なのですが、バッハは何の指定もしてませんから、大半の演奏家はさらっと流しますね。

しかし、リヒターは凄い遅いテンポ・・アダージョですか・・PPPからffffへと高揚させ感動的に演奏したのです! これが全聴衆がどれだけ涙し、感動したでしょう! 思い出しただけでも震えそうになりますね。

こういう演奏を求めたいのです。演奏はある程度、譜面による制約がありますので、これは表現する人によってはかなり自由を束縛されることは確かです。ですから1回聞いただけでは数種類聞いても同じに聞こえるのは当然です。しかし音楽家は他人には決して真似出来ない、独自の表現がないといけません・それは芸術家だからです。その1人がリヒターでした。しかも感動を与える名演が多いですね。彼の演奏がいまだに不滅と思う人が多いのは、バッハの素晴しさをこの世に知らしめたという功績だと思います。リヒターだからこそ出来たのでしょうね。リヒターのような演奏家はそうそう世に出てくるとは思えないほどの貴重な指揮者でした。

話がいつまでも終わりそうにないのでこのへんにしておきます。
リリングについては次回書き込みさせていただきます!

つづく

From juncoop To at 2006 05/23 20:34 編集 返信

たまには映画も見たいですね

皆さん、こんばんわ。お元気ですか?

先日、ピアゾラさんからメールをいただき、brillinさんからも書き込みをいただき、とてもホットな気持ちになりました。有難うございます。

私はというと、相変わらずFPの勉強をしている訳なんですが、たまに見たいのが映画ですね。

ダヴィンチ・コード 評判ですね。あまりサスペンスとかは好きではないのですが、レオナルド・ダヴィンチという優れた歴史上のルネッサンスの人物の作品を取巻くストーリーというのに興味を持ちますね。作り話ではありますが、なぜか歴史ロマンとか感じますし。しかもこの映画、全世界で反響を呼んでますので、見たいですよね。

ダ・ヴィンチの作品で、最後の晩餐がありますが、あれはいいですよね。確かミラノにあるらしいですが、私はルーヴルでモナリザしか実物を見てないので、ぜひいずれは見たいと思ってます。最後の晩餐の絵で思い出すのがバッハのマタイ受難曲のシーンですね。あれは第一部でも感動する音楽でして、イエスの語りが荘厳な弦の伴奏で歌われるところは、神秘的でもあり温かいものを感じます。

他に聖母マリアの絵とかありますが、ルネッサンスの絵画でもダヴィンチの絵は、魅力がありますね。しかも美しいです。同時代のミケランジェロとかラファエロも素晴しいですね。私は美術でも写実的なルネサンス〜ロココあたりが好きです。

バッハの音楽はバロックですが、バロックの美術もいいですね。
たとえば、ゴヤは衝撃的でもありますし、レンブラントのエマオのキリストの絵は、イエスが神秘的な感じに描かれてました。



From Skunjp To at 2006 05/23 20:31 編集 返信

「日常的」なバッハの名演 〜 リリング

Junさん、こんばんは。良いですね。リヒター。グルックは聴いたことないですが、心にとめておきます。

さて突然ですが、今夜はモダン派のもう一方の雄リリングについて書いてみます。

リリングは実力に比して不遇な演奏家であると思います。

その原因は日本の某バッハの権威者が評価しなかったからです。いわく「リヒターと比べて説明的」とか何とかお書きになっていたように記憶しています。日本という国は古くは「お上」に従い、今もオピニオンリーダーの言うがまま、という権威に弱い風潮があるので、リリングも結局、この国では本当の意味で評価されたとは言い難い状況です。

しかし、ヨーロッパでは非常にリリングの評価が高いです。

リリングの演奏にじっくりと耳を傾けると、手堅い構成力といい誠実で質実剛健な内容といい、誠に素晴らしいものがあります。特にカンタータ全集は、ドイツを中心とした中堅・ベテラン奏者が一同に会して、国力を傾注した一大事業とも言える出来映えになっています。

リヒターの全集と違い、演奏者にもの凄いビッグネームばかり名を連ねているわけではありませんが、日本では名前が通っていないとはいえ、実力では引けを取らない奏者ばかりです。ヨーロッパではそんな中堅奏者が無数にいるんですね。

もちろん不出来な演奏が皆無とは言いません。特に最後の頃の録音は拙速の気配があります。しかし全体として見るとき、モダン様式による信頼性の高い唯一のカンタータ全集として、その価値は非常に高いと思います。


さて、リヒターと比べてどうかということですが、私はリヒターの演奏は「非日常的な名演」だと思っています。つまり、リヒターの演奏はその緊張感と凝縮度の高さから、「一期一会」といった性格が強く出ていると思います。

それに比べて、リリングの演奏は「日常的な名演」です。

でも、信仰というものを考える時、それは「日常的なもの」なんです。たとえば「十字架の体験」はある特別な一点の時間に凝縮されますが、信仰は毎日続くものです。その毎日続く信仰的な喜怒哀楽といったものの表出という点で、リリングはリヒターに比べて優れていると思います。

リリングもリヒターも共に信仰者ですが、リリングはリヒターと違い素朴ながら地に足のついた信仰であり、またそのような演奏を目指していると思います。

リリングはスルメです。つまり、かめばかむほどジワジワと味の出る演奏家です。


>ところが、バッハの音楽はそれだけでには留まらず、時代を超えるような偉大な音楽を書いたのではないでしょうか。

全くその通りだと思います。激しく同意です。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/19 21:15 編集 返信

リヒターのオルフェオ

皆さん、こんばんわ。今週も終わってやれやれ疲れました。

今日は明日休みですし、ゆっくり音楽を聴いてます。

グルックの歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」をリヒターで聞いてます。

私はこの歌劇を数回見て、リヒターの録音も聴いているのですが、とてもいい歌劇ですね。何度も書き込みしていると思いますが、カール・リヒターが指揮する歌劇はあまりないのですが、このオルフェオの最初の序曲の力強さ、冒頭のエウリディーチェが亡くなったことを嘆く合唱の特に素晴しい演奏はぜひ皆さんにも聴いてほしいです!

エウリディーチェの死を嘆く合唱のなんと深くて悲しいのでしょう!リヒターの演奏は深く胸に迫ります。こういう苦悩に満ちた曲のリヒターの解釈の素晴しさは他に求められないですね。例えばカール・ベームが指揮したモーツアルトのレクイエムでも同じ事を感じました。

カール・ベームの演奏はだいたい軽く、正統派で、無難な演奏をするため、感情に訴えすぎることもなく、情熱的な音楽を求めると失敗するのですが、それだけ冷静な演奏であり、個性味に欠けると思ったものでした。例えばベルリン・フィルを指揮したブラームスの1番なんてそうです。しかしモーツアルトのレクイエムは全く違いました。こんなに深く重厚なモツレクは他に聞いたことがないと思うほど素晴しいものでした。推薦盤CDのコーナーにも紹介している通りです。

リヒターのオルフェオに話を戻しますと、リヒターの指揮するグルック、ヘンデル、バッハはなんて情熱的なんでしょう! 音楽が締まってますし、全く間延びもしてません。常に緊張感が溢れていますね。

私は、このリヒターの情熱的演奏が好きなので、リヒターの演奏は全て聞きたいと思ったほどですね。そしてこのグルックにおいても素晴しい演奏です。このCDは今でも安価で市場に出ていますので、ぜひお勧めしたいですね。感動間違いありません。


●グルック/歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」全曲

カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団/合唱団

フィッシャー=ディースカウ(br) ヤノヴィッツ(S)

1968/ドイツ・グラモフォン



From juncoop To at 2006 05/18 20:30 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。雨振りでうっとおしい天気が続きますね。
なんとか、私もやってます。

skunjpさん、風邪ですか、天候不順なので健康を大切になさってください。

「バッハには古楽派のアプローチが非常に似合うと同じように、モダン派のアプローチが生きるのです。リヒターの場合のように、ことによるとモダン派のアプローチの方こそ、さらに映える曲があると思います。たとえば受難曲と一部のカンタータ。…バッハの音楽が内包する「暗から明への劇的転換」こそ、「今生きている私の現実的問題」であり、言い換えれば、バッハは「私の実存である」ということなんですね。」

なるほど、そういう見方もあるのですね。納得、同感ですね。

バッハの音楽が劇的転換というのは、私が思うに、ロマン派の音楽でもあるし、古典派とか特にベートーヴェンの音楽はそういう印象がかなりありますね。

となると、バッハの音楽を現代楽器で演奏しても、ぴったし来る訳ですね。いろいろと考え方はあると思いますが、私はこう考えてみました。

バッハの音楽は、バロック時代の演奏法で、古楽器のために作曲されましたから、当然、古楽器による演奏は誠実にバッハの当時に響いた音楽を忠実に現代においても、その響きが再現されていて、しかも素晴しい音楽として聞こえます。ところが、バッハの音楽はそれだけでには留まらず、時代を超えるような偉大な音楽を書いたのではないでしょうか。これは、皆さん認めていただけると思います。ですからバッハの音楽はどんな楽器で演奏しても、やはり素晴らしいのです。前にも申したとおり、バッハの音楽は過去・現代・未来において、いつの時代においても、その時代の響きとなる音楽を書いたということですね。楽器がどんな楽器であろうとも、音階を表現出来る限り、バッハの音楽は素晴らしく響きますね。器が大きいバッハの音楽とでも言いましょうか! それだけ音楽が偉大なんですね。

まとめると、バッハの音楽は、楽器を選ばず、表現を選ばず、時代を選ばない、永遠に不滅の音楽なんです!!!

ということでいかがでしょうか?

反論受付中・・・期限は18年5月末まで。

ところでエースコックのワンタンメンは、美味いですね。


From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 05/18 17:54 編集 返信

実存の音楽 〜 バッハ

junさん、お久しぶりです。 私はこのことろ、ずーっと風邪で不調でした。

風邪などひかずに受験勉強がんばってください。 私は勉強しなくて良いので、毎日バッハを聴いとります。(^_^;)



さて、今朝またBWV87をじっくりと聴きました。リヒターで…

そうして得た感想は、「これは天啓のような演奏である」ということです。

今まで長年聴いてきたはずのリヒターですが、受難曲はともかく彼のカンタータにこんなに感動するというのは一体なぜだろう、と考え込んでしまいます。

これは決して、今の私の耳が「古楽派」モードから「モダン派」モードに入っているから、というだけではないような気がします。

それはともかく…


87番は、また何という名作でしょう。

特に第3曲のアルトアリア!

OBダモーレのオブリガートに乗って歌われるアルトの祈りの歌は、まるで神の御前に注ぎ出す「祈りそのもの」です。

どうしてこんな感動的な演奏が可能なのか?

それはレイノルズの霊妙な歌唱もさることながら、やはりリヒターの音楽家としてのありかたに尽きると思います。

私は先だって「バッハとロマンティシズム」という安易な書き方をしましたが、それは表面的な言い方でしかありませんでした。今日そのことについて、さらに突っ込んで考えてみます。



普通良く言われるとおり、バッハの音楽の核心は「暗から明への劇的転換」にあると思います。

それは言い換えると、「苦悩から解放へ」ということであり、極言すれば「罪の滅びから十字架の救いへ」ということになろうかと思います。

もちろん、このような転換はバロックとそれ以前の多くのキリスト教系作曲家にも見られます。ヘンデル、テレマン、シュッツ…いくらでも名前が出るでしょう。

しかし、この「暗から明への劇的転換」が、「今生きている私の現実的問題」として表現されているのはバッハしかいない、と私は思うのです。

「信仰的な解放と十字架」はシュッツの音楽にも出てきます。「天的な癒し」であればパレストリーナ、ジョスカンの中にもあります。しかしそれは、私たちの実存を離れた、遠い世界の「天的なお花畑」だと私には感じられるのです。ですから、時として現実に疲れたとき、初期バロックやルネッサンスの宗教的世界に遊ぶと非常に心が休まります。

そして、そのような音楽は「古楽派」のアプローチが似合うと私は思うのです。対位法の透けて見えるようなテクスチュア。短い簡潔なアーティキュレーション。ビブラードのないまっすぐな声でこそ、生きる音楽ではないでしょうか。



ところがバッハはそうではない。バッハには古楽派のアプローチが非常に似合うと同じように、モダン派のアプローチが生きるのです。
いや、リヒターの場合のように、ことによるとモダン派のアプローチの方こそ、さらに映える曲があると思います。たとえば受難曲と一部のカンタータ。

 …それはなぜでしょう?

その答はつまるところ、バッハの音楽が内包する「暗から明への劇的転換」こそ、「今生きている私の現実的問題」であり、言い換えれば、バッハは「私の実存である」ということなんですね。


   つづく

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/16 21:40 編集 返信

勉強の合間に音楽の話

皆さん、こんばんわ。なんとか勉強しています。バッハ聞きたいなあ! 
先日リヒターの生涯のDVDをちょっと見ましたがよろしいなあ。合唱指揮者としてブラームスの宗教曲を指揮していたり、珍しい光景もありましたし、リヒターの友人で、私が大好きなルドルフ・ケンペとの関係で、ミュンヘン・フィルを振ったり、いろいろと活動していたようですね。確かミュンヘン・フィルを指揮してグルックの歌劇もやったそうです。聞きたかった!
ウィーン交響楽団も指揮していたようで、ブルックナーとかもやっていたみたいですね。リヒターが指揮したモーツアルトとかベートーヴェンとかも聞きたかったのが本音ですね。
リヒターがバッハのヴァイオリン・ソナタを伴奏した相手のヴァイオリニストは、コーガンやシュナイダーハンは録音がありますが、シェリングやメニューインとも演奏したらしいです。私はシェリングとリヒターのコンビがぜひ聞きたかったですね。

カール・リヒターの鍵盤についてはオルガンとチェンバロが録音は少ないが名演であります。もっと録音して欲しかったですね。
例えばチェンバロは平均律とフランス・イギリス組曲がありませんし、平均律がリヒターで聞けたら、すごいものがあったと思います。オルガンについては、コラール集、特にドイツ・オルガン・ミサとかはリヒターにぴったりの音楽ではないでしょうか!オルガン・ミサをフライベルクのジルバーマンで録音して欲しかったです。それからオルゲルビュヒラインも録音してほしかったですね。 また、リヒターのフーガの技法も聴きたかったです。

なんと言っても、リヒターにはカンタータ全曲録音がして欲しかったのが最大に悔やまれることですね。まあ無い物ねだりになりますね。
マタイとヨハネが聞けるだけでも幸せなんですから!



From juncoop To at 2006 05/12 21:15 編集 返信

さあ!受験勉強だ!

皆さん、こんばんわ。寒おすな・・。 

nujikoaさん

お久しぶりです。お仕事忙しいそうでなによりです。

私もバッハは毎日でも聞きたいのですが、ちょっとFPの受験のために辛いのですが、音楽は今後控えめになります。

試験勉強というのは、ノリに乗ったらどんどん勉強するのですが、最初の一歩がなかなか踏み出せない。なんせ通信教育ですから、自分に厳しくなければやっていけません。

昔、吉本新喜劇に岡八郎師匠がおられまして、 喧嘩のシーンで相手を恐がらすセリフで、

「なめたらあかんぞ、俺はこう見えても、学生時代に空手やってたんや」

と言うと、一同は驚く・・ そして

「通信教育やけどな!」

というオチで、その場にいた者はズッコケるという・・・笑いでした。

私もFPに合格したら、周囲の人に、「通信教育やけどな!」というギャグを言うつもりでおりまする。   かしこ


【今日の音楽】

チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調作品36

ワレリー・ゲルギエフ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

2002年/PHILIPS

戦いを始めるには、とても合う音楽でして、最初のトランペツトやホルンのファンファーレの主題は戦いの始まりのようです。私はチャイコフスキーでも悲愴よりも実は4番が好きなんです。悲壮感もありますしね。主題がたびたび登場するところが斬新で恐怖感がありますね。しかも1楽章ではチャイコフらしく悲劇的に絶頂に達するところはチャイコフのやめられないところですね。最後の楽章でもこのファンファーレ主題が顔をのぞかせるところがいきなり不幸に陥ったような感じで、恐怖感があります。


From nujikoa To juncoop5@goo at 2006 05/11 23:19 編集 返信

RE:バッハとロマン的な演奏

またまたお久しぶりです。
5月はどこへ行っても緑がきれい!気分がいいですね。

>「バッハの楽曲とロマンティシズムはすごく相性が良いような気がするんです。」

僕も読んで同感しながら、ちょっと自分なりに読み替えたくもなりました。

すなわち、
「一つ一つの音に、強く深い『思いのたけ』を込め、自分の全存在を懸けた、そういう音」を、バッハの音楽は決して邪魔に思うことなく、むしろ喜んで受け入れてくれる。

声楽はもちろん、今世紀に何人かという器楽奏者からは、必ず「楽器の常識的な音」のワクに収まりきらない強い叫び、本人の肉声を感じます。

そんな強烈な思いを受け取って、バッハの音楽が喜んでいるように見える。

・・・ま、ちょっとアツくなりましたが(^^;
僕も最近は、サラサラきれいな音を並べただけの音楽は聴く気がまるでしなくなっていて、それで手持ちのバッハCDをなかなか聴かないようになってしまったのですが、やはりこういうときの特効薬はリヒターですかね?(^^)

juncoopさんのバッハ讃を読んでちょっと反省。明日からバッハ再開です。


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/09 22:49 編集 返信

バッハとロマン的な演奏

皆さん、こんばんわ・・。暑いですね。

skunjpさん、お久しぶりです。天地創造ですか・・いつも充実した音楽活動をされていて、羨ましいです。

「バッハの楽曲とロマンティシズムはすごく相性が良いような気がするんです。」

私も前からそう感じていたんです。私の場合、バッハは古楽器演奏においては当然素晴しいですし、モダン楽器によるロマン的な演奏においても素晴しく響くと言いたいですね。

たとえば、カラヤンの管弦楽組曲第3番なんですけれど、とても大編成で、重厚でロマン的表現だと思いますし、例のアリアにおいてはこの上なく美しくゆっくりと演奏されています。バッハ・ファンにあまり歓迎されていない、カラヤンの演奏でもやはりバッハは素晴らしく聞けることは、決して否定は出来ません。本当に美しいからです。

前からも申し上げているのですが、結論はこうなんです。

「バッハの音楽は偉大で素晴らしいから、どの楽器で弾こうとか、どんな表現をしようとかという次元を超えています。」

そのためバッハの音楽はどんな演奏でも素晴しく聞こえますね。

バッハの音楽はバロックであるから、バロックスタイルで弾くというのも一理ありますし、そうしたほうが一番いいかもしれません。でもピアノでバッハを聴いたとき、このピアノを弾くという事を否定する人は決していないと思います。なぜならピアノで弾くバッハはやはり素晴しい音楽となっているからですね。

私は、この世に生を受けて、一番幸せなのは、「バッハの音楽」というものがこの世に存在したことです。

仮にバッハの音楽がこの世に存在しなかったら、私は今ほど、クラシック音楽に夢中にはならなかっただろうと思っています。

それが、即ち、このHPのテーマともなっている、バッハを中心にクラシック音楽を語りましょう! なのです。

今年、2006年の当ホームページのテーマは、「苦悩」ということでよろしくお願いします。

昨年は「優しさ」でした。



From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 05/09 20:44 編集 返信

復活節後日曜日のカンタータ群

junさん、おひさデス。

良いGWを過ごされたようですね。私は長野で天地創造を歌ってきました。


さて、私はこのところ、カンタータNo108冒頭ののどかな旋律が頭に鳴って離れません。

いや〜本当に良い曲です。

最初コープマンで聴いていたのですが、どこかピンと来ませんでした。そこでかなり久しぶりにリヒター盤を引っ張り出して聴きました。

…これがとても良かった!

実は最近リヒターの聴き方を発見したんです。

まあ、発見と言うほどではないのですが、聴くときの音量を1目盛り下げたのです。

今まで、リヒターといえば「激しい」というイメージがあったので割と大きめにかけていたのですが、それだと声楽ソロで若干割れる感じがします。

特にシュライヤーがひどく、「あなた何でそんなに怒鳴るの?」と思っていました。

しかしこれは私の方の間違いでした。要するに音量レベルが高すぎたんです。

それでちょっと控えめにすると俄然、演奏の奥行きがでました。

「激しさ」が緩和され、「上品さ」が全面に出るようになりました。そうして聴くリヒターには「参りました!」のひとことです。

当分、リヒターばかりを聴くことになるかも知れません。

そういうわけで、108番もリヒターで聴くと、コープマンでわからなかった点がいっぺんに了解できました。

たとえば第4曲の聖霊を歌う合唱は、こうでなければなりません。とても生き生きと弾むような生命力にあふれる合唱です。

その後で心にしみ入るアルトの名アリアが続きますが、ここでリヒターの真骨頂が聴けます。

ひとことで言えばロマンティックなんでしょうが、バッハの楽曲とロマンティシズムはすごく相性が良いような気がするんです。

これは、バッハ演奏の本質部分でもありますので、もうちょっと良く考えてみましょう。

87番もやはり、リヒターが良いですねー。

あ、それから今朝は聞き慣れているはずの12番をリヒターで聴いて、カウンターパンチを食らった気がしました。これは何たる名曲…!

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/07 14:15 編集 返信

淡路島

皆さん、毎度です。GWも終わりましたね。いろいろとあられたことだろうと思います。

私は、昨日から今日まで、明石海峡大橋を渡って、淡路島へ行ってました。橋がありますと、島ヘ行くという感じではないですね。淡路牛美味かったです。南淡路の福良というところへ行ったのですが、鳴門の渦潮とかが観光であるようですね。私はヨメと休養で行ったので、温泉と淡路牛だけで十分でした。神戸の三宮からバスで1時間25分くらいで着きますね。あいにくの天気で風も強く、今日は雨ですし、あまり観光にはなりませんでした。しかし海が近いのでなんともよい雰囲気ではありますね。

疲れたので、今日はゆっくり休みたいと思います。


From juncoop To at 2006 05/05 22:34 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ。お休みはいかがお過ごしですか?

私は、毎日いろいろと出歩くことが多いのですが、夜は静かに音楽を聴いております。

今日は、ルーシー・ファン・ダールによる無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータを聴いてシンミリとしています。
このBWV1001のソナタ・ト短調は出だしからして寂しいですね。続くフーガは有名な曲で、リュート作品でも使用されています。無伴奏ヴァイオリンは特に短調の作品がなんとも胸に染みますね。聴くと時々辛くなるのですが、気分が少し低い時に聴くには最適です。無伴奏チェロとかヴァイオリンは室内楽とかと違って単体の楽器で1つの世界を作ってますが、かえってこのほうが奥が深く聞こえるから不思議ですね。チェンバロとか伴奏すると華やかさはあるのですが、楽器1つだからこそ、なんとも深く聞こえますね。この寂しさがなんとも言えない味わいでもありますね。

こうして聞いてますと、バッハは歌劇以外はほとんど曲を書いていますが、どのジャンルにおいても傑作が多いですし、しかも奥深いです。全てのジャンルに名曲がありますね。やはりバッハは凄い作曲家ですね。

バッハが書く作品は、なんとも奥深いと言いますのは、人間の感情を色んな面から表現していると言うか、人の心を捉えるなにかがありますね。バッハの作品に救われるとか言うのですが、自分の気持ちが塞いでいるときでもバッハの音楽は、それ用に音楽を用意してくれますし、歓喜に溢れるときでも、その音楽を提供してくれます。しかも傑作が多いのです。

私はバッハの伝記を過去に読んだとき、ショックがありました。というのも、これだけ多くの名作を残したにも関わらず、彼の人生は決して幸せとは言えなかったからです。晩年の彼は、世間から理解されませんでしたし、小さい頃は両親に先立たれ、先妻にも先立たれ、多くの子を亡くしました。彼にとって死というのは、絶えず直面してきました。彼の死に対する思いは音楽表現においてもかなり深く我々に迫ってきます。

BWV1002のパルティータ1番ロ短調のサラバンドが流れていて、また泣けてきました。まさに死を思わせる曲です。


From juncoop To at 2006 05/04 21:44 編集 返信

バッハ/カンタータ第216番

皆さん、こんばんわ。 今日、Ich habe genugさんから、有り難くも、リフキンのカンタータ第216番を送っていただきました。大変有難うございます。CDにして大切にさせていただきます。


●バッハ/カンタータ第216番「満ち足れるプライセの都よ」BWV216

ジョシュア・リフキン指揮(cem)バッハ・コンチェルティーノ大阪
ズザンネ・リューデン(S) マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A)

2005年3月/東京ライヴ

初めて聞いた世俗カンタータ第216番、いいですね。世俗カンタータらしくて明るい感じです。特に気に入ったのが第3曲ソプラノ・アリアでフルートが印象的ですね。このアリアがとても良かったです。リフキンの演奏もなかなかいいですね。216番というのはこういう曲だったんだと知り、感激ですね。大事にしていつまでも聞いていきます。



From juncoop To at 2006 05/03 20:03 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんにちは、GW後半ですね。しかもよいお天気。
今日は朝から、家のベランダ木部の塗装下地ごしらえ、疲れた。
そして、昼から、バッハの音楽。


●バッハ/管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068

クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団

私のテーマ曲と言うべき作品でして、この曲は一番よく聴くバッハの音楽です。序曲の重厚さ、輝かしさ、荘厳さ、壮大さ、素晴しい作品です。アリアも美しいし、ガボット、ブーレ、ジークと盛大ですね。元気の出る作品です。


●ヴァーグナー/歌劇「タンホイザー」

オトマール・スイットナー指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団/合唱団・バレエ団

フリッツ・フューブナー(ヘルマン)ジークフリート・ローレンツ(ヴォルフラム)
スパス・ヴェンコフ(タンホイザー)チェレスティーナ・カサピエトラ(エリーザベト)リュドミラ・ドヴォラコヴァ(ヴェーヌス)

1982年/ベルリン国立歌劇場ライヴ

久々に夜はヴァーグナーのタンホイザーを聞きました。スイットナーのタンホイザーは来日した時に、はじめてテレビで見たのですが、その時がタンホイザー全曲を見た最初だけに強い印象を受けました。それからというものスイットナーとタンホイザーのファンになったのは言うまでもありません。彼が指揮したマイスタージンガーもとっても好きです。このタンホイザーは筋書きがとても宗教的なので、余計に興味を持ちました。しかもロマンティック・オペラだけに音楽がとても美しく、華麗で、力強いですから、衝撃そのものですね。それからヴァーグナーにはまりました。序曲の素晴しさ、ヴェーヌスベルクの音楽、殿堂でのエリーザベトのアリア、歌合戦、そして追放、夕星の歌、ローマ語り、どの場面も鮮明に甦ります。最後にタンホイザーが「エリーザベト!」と叫び息絶える場面で、若葉が芽生えた杖を持ってくるシーンなど感動そのものですね。その最後のクライマックスでヴェーヌスの元へ行こうとするタンホイザーとそれを止めようとするヴォルフラムのやりとりの感動すること! そしてエリーザベトはタンホイザーを救うために自己犠牲となって神に捧げたのだという、なんとも感動する歌劇でした。物語の筋書きと音楽が素晴しく合致していて、もうこの歌劇を当分やめられませんでしたね。


From juncoop To at 2006 05/02 21:56 編集 返信

カンタータ第56番に涙しました。

バッハのカンタータ第82番と共に、決して忘れられないのが、56番ですね。この曲の冒頭アリアは、バッハのカンタータの中でも非常に優れたアリアの1つだと信じます。こんなに奥深い曲を果たして誰が書きましたでしょうか? バッハその人しかいないのです! このような深くて、苦悩に満ちた、歌曲はバッハにしか書けないと思いました。マタイ、ヨハネ、56番、82番、105番は苦悩に満ちた作品では最高の部類ではないでしょうか?


●バッハ/カンタータ第56番「われは喜びて十字架を担わん(Ich will den Kreuztstab gerne tragen)」BWV.56(1726)[BschoOrch][5曲]

カール・リステンパルト指揮ザール室内管弦楽団

フィッシャー=ディースカウ(B)

アルヒーフ(M)/1952年


冒頭アリアの苦悩が身に染みます。

1.[バス・アリア]

Ich will den Kreuzstab gerne tragen
わたしは喜んで十字架を背負おう。
Er kommt von Gottes lieber Hand
これは神の愛しい手から渡されたのだ。
Der führet mich nach meinen Plagen
この十字架はわたしを苦悩から、神のもとへ、
Zu Gott in das gelobte Land.
約束の地へと導く。
Da leg ich den Kummer auf einmal ins Grab
そこで、わたしは悲しみを一気に墓へとしまい込み、
Da wischt mir die Tränen mein Heiland selbst ab.
救い主が自らわたしの涙をぬぐってくれるのだ。


このアリアを聴いて、久しぶりに感動しました、そして泣きました。苦悩に満ちた人が瀬戸際に立たされたような、思いつめるものを感じざるを得ません。こんなに悲痛なしかも辛い音楽を私は他に知りません。バッハはこのアリアをどういう心境で書いたのか、あのブランデンブルク協奏曲を書くバッハがこのような音楽も作曲するとは、バッハほど優れた大作曲家がいるのでしょうか? 同時代人のテレマンやヘンデルでさえ、このような深い音楽を書いていないと思いますね。バッハはバロック時代の最大の作曲家だと改めて思いました。


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/02 21:17 編集 返信

GW後半に突入!

皆さん、こんばんわ。連休はいかがお過ごしですか? 私は休みの合間の本日1日出勤でして、一気に片付けたので疲れました。明日から、家のペンキ塗りの下地ごしらえ(塗膜剥がし) とか、海釣り(アジ釣り)又は、琵琶湖の船舶操縦練習とか、検討してます。ファイナンシャル・プランナーの勉強も、GW明けから始めますし、まあ忙しくなるかと思います。あさっては晴れますので、たぶん海釣りになるのではないかと思いますね。ただ車がかなり渋滞するのが気がかりではあります。

一方、音楽なんですが、最近頭の中で鳴り出しているのが、ヨハネ受難曲ですね。あの冒頭合唱の不安を思わす音楽は、時々思い出したように頭の中で鳴ってます。演奏はもちろん、リヒターの映像である、1970年頃の録音ですね。

ヨハネ受難曲BWV245についてあまり語る人はいないのですが、マタイ同様に素晴しい作品ですね。ヨハネの魅力はもちろん劇的ですし、コラール合唱が素晴しいですね。アリアについてはマタイ程有名なアリアはないかもしれませんが、傑作揃いですね。ゆっくりとリヒターのヨハネを聞いていきたいと思います。


【今日の音楽】


●バッハ/カンタータ第82番「われは満ち足れり(Ich habe genug)」BWV.82(1727)[BsOrch][5曲]

さて、カンタータ第82番については、最終楽章の渋いアリアが特筆したいですし、第3曲のアリアがまた癒し系ですね。それから第1曲の冒頭アリアが苦悩に満ちていて素晴しいです。この冒頭のオーボェの旋律は、まるで、マタイ受難曲のペテロの否認後歌われるアリア「憐れみ給え」のヴァイオリン・ソロの悲しい旋律にそっくりですね。オーボェ旋律が悲しく流れる伴奏には、弦が苦しみもがくような、波のうねりのような旋律が印象深く、このアリアに悲痛感を増す効果があります。

1.[バス・アリア]
Ich habe genug
わたしは満ち足りた。
Ich habe den Heiland das Hoffen der Frommen
わたしは救い主を、敬虔な人々の希望を
Auf meine begierigen Arme genommen;
この待ち焦がれていた腕につかんでいる。
Ich habe genug!
わたしは満ち足りた!
Ich hab ihn erblickt
わたしは救い主を目にし、
Mein Glaube hat Jesum ans Herze gedrückt;
わたしの信仰はイエスを心に抱きとめた。
Nun wünsch ich noch heute mit Freuden
今はもう喜びと共に
Von hinnen zu scheiden.
ここから消え去る事を望むだけだ。

第3曲のアリアがとても優しく、癒されますね。第1曲があまりにも重く苦悩に満ちていただけに、この第3曲によって救われた気分になります。

第5曲の終曲が私にとって最も優れた曲ではないかと思いますね。このなんとも切羽詰ったような曲の激しさがとても印象に残ります。この曲の良さを教えられたのは、レオンハルトの演奏でした。レオンハルトのCD録音はないのですが、確か彼が映画で主演していた「マグダレーナ・バッハの思い出」で演奏されていました。

5.[バス・アリア]
Ich freue mich auf meinen Tod
わたしは死を楽しみにしている。
Ach hätte er sich schon eigefunden.
ああ、死がすでに訪れていたなら。
Da entkommen ich aller Not
その時にはわたしは自分をこの世に縛っている
Die mich noch auf der Welt gebunden.
全ての苦しみから逃れるのだ。


この終曲はやはり素晴しいですね。バッハにしか書けない、なんとも渋いアリアでして、テンポといい、旋律といい、傑作です!


【演奏】

カール・リステンパルト指揮ザール室内管弦楽団

フィッシャー=ディースカウ(B)

アルヒーフ(M)/1953年 でした。

リステンパルトの演奏が好きです。Fディースカウの歌唱が若々しくて優れていますし、リステンパルトのテンポ設定がまたいいですね。通奏低音にチェンバロが入っているのが珍しく、新鮮でもあります。




From juncoop To juncoop5@goo at 2006 05/01 11:09 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんにちは。 いい天気ですね。


★skunjpさん 

ヴェルナーの104番は、1回目も2回目の録音もいいですね。1回目はバーデンバーデン南西ドイツ交響楽団ですからかなり重厚なんですけれど、合唱が優しい表現ですね。2回目は小編成になりましたが、田園的で癒される合唱ともなっていまして、この2回目は私の大推薦となっています。だいたいの演奏は104番冒頭合唱が力強く歌われがちでして、リヒターやリリングはそうでした。85番てヴェルナーでありましたね。ゆっくりと聞いてみます。


★Ich habe genugさん

お名前が一体なにを意味するのか、はじめわからなかったのですが、「われは満ち足れリ Ich habe genug BWV.82」だったんですね! 納得。ドイツ語だったので一瞬ピンときませんでした。82番がよほどお好きなんだと察しますね。カンタータ第82番は名曲なので、取り上げてみたいと思います。


●バッハ/カンタータ「われは満ち足れリ」BWV82

リリング、リヒター、ヴィンシャーマン、ジョーンズ、トーマス、ルーシンク、アーノンクール、ベルナルド、マリナー、ヴェルナー、ホッター、リステンパルトの12種の中から数種選んで聞いてみたいと思います。感想はのちほど。


【今日の音楽】


●バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番、第2番、第4番

ジャン=フランソワ・パイヤール指揮パイヤール室内管弦楽団
ジャリ(vn)ランパル(fl)アンドレ(tp)ピエルロ、シャンボン(ob)オンニュ(fg)マリオン(fl)

1973年/デンオン

この演奏も古くなったのですが、パイヤールによる1回目の録音。ソリストも豪華です。しかもフランス人だけのソリストでこれだけ揃うから、お見事。当時この演奏が出た時は、イムジチ合奏団とか、ミュンヒンガー、リヒター、レーデル、マリナー、コレギウムアウレウムとかあったのですが、いろいろと悩む中、一番にこの演奏を買いました。とにかく合奏団としてはすごく上手いですし、トランペットのアンドレとかフルートのランパルが好きだったからなんです。当時からすると大変洗練された演奏だったと記憶してますね。今聞いてもやはり素晴しいですね。